キャンプがメンタルヘルスにいい理由

メンタルヘルス

みなさんこんにちは。たないキャンプです。
今回は、キャンプがメンタルヘルス(こころの健康状態)にいい理由をお話ししていきたいと思います。そもそもなぜメンタルヘルスに注目するのかというと、体の健康は見えやすいのにこころの健康は見えにくく、そして一度崩してしまうと自分の力だけではなかなか戻すことが難しい部分があるからです。火と同じでマッチぐらいの火種であれば一息で消えますが、家事や森林火災までになると一人で消すことができないのと似ていると思います。こころの健康状態を保つにはもちろん食事、睡眠、運動などの基本的な習慣も大事であり、たくさんの要素があります。そして今回はその中からキャンプに焦点をあててメンタルヘルスを考えていきたいと思います。

そもそもキャンプって何?

この話しをしていく中でキャンプが何か認識を共有する必要があると思います。キャンプと聞くとみなさんは何を思い浮かぶでしょうか。「キャンプファイヤー」「飯盒」「バーベキュー」「テント」などそれぞれ浮かぶ物があると思います。
日本キャンプ協会によると「自然環境のもとで、必要最小限の装備で生活したり宿泊したり活動したりすること」とあります。職場や友達にキャンプが趣味というと山で泊まったりするの?とかよく聞かれますが、泊まる以外にも日帰りのキャンプ(デイキャンプ)などお手軽なキャンプも含むので、一概にキャンプといってもいろいろな形があるということが言えます。

キャンプがメンタルヘルスに良い理由とは

キャンプがメンタルヘルスに良い理由としましたが、キャンプがメンタルヘルスに良いという文面だけをお伝えすると誤解を招くかもしれません。キャンプがメンタルヘルスに良いというよりは、キャンプがメンタルヘルスを良い状態にする上で大事な要素を含んでいるという意味の方が適切だと思います。もちろん外や虫が苦手だったり、人によってはキャンプ自体がストレスになる場合もあるのでキャンプだけがすべてではありませんね。すべてのことに言えますが適切な量というものがあります。水も人間が生きていく上で欠かせないものですが、たくさん水を飲みすぎてしまうと体のミネラルバランスが崩れて命の危険があったり、川や海など水との付き合い方を間違えるとこれまた命の危険があります。少し難しい話になってしまいましたが、何が言いたいかというと自分が心地よいと思えるぐらいの距離感でキャンプを楽しんで頂ければと思います。

①自然に触れる

ざっくりと自然に触れるでまとめてしまいましたが、みなさんは自然に触れる機会はどのぐらいありますでしょうか。これは住む環境や生活のリズムによっても個人差があると思います。普段から自然に触れる機会が多い方もいらっしゃると思いますが、触れる機会が少ない方もいらっしゃると思います。
自然に触れるというとみなさんは何を思い浮かぶでしょうか。ここでは難しく考える必要はありません。少し一緒に自然を感じてみましょう。

山の中に入った自分を想像してみてください。
目を閉じて耳を澄ましてみると何が聞こえるでしょうか。
「鳥のさえずり」「木々の葉が擦れる音」「川のせせらぎ」「虫の声」「風の音」….
いろいろな音が聞こえます。
続いては肌で感じて見ましょう。
「陽が当たりじわじわと温かい」「風が涼しくて心地いい」…
陽の当たる場所、木陰、川の近く、少し場所を変えるだけで温度も違います。
続いては何が見えるでしょうか。
「止めどなく流れる川の水」「空を気持ちよさそうに飛ぶ鳥」「木々の揺れ」…
いろいろ感じることができますね。他にもにおいを感じたり、水や石にさわってみるのもいいです。

とまぁ上に挙げたのは一例でもっと感じることはたくさんあります。後ほど取り上げますが、快感だけでなく不快感ももちろんあります。

自然に触れることのメリットとして、「体の緊張状態が解けてリラックス(副交感神経優位)できる」「反芻思考(ネガティブなこと出来事を思い出し繰り返し悩んでしまう)を止める」「非日常を味わうことで日頃のストレスから距離を取る」「森林浴や日光浴をすることで免疫機能がアップ」「自律神経が整う」などいろいろな癒し効果があります。

そもそも人間が長い歴史の中で空調の聞いた部屋で快適に過ごせるようになったのはごく最近だと思います。本来、過ごしていた場所を本能的に求めるのかなとかいろいろ考えてみると面白いですね。

②趣味を持つこと

みなさんは趣味はありますかと聞かれたことはあるでしょうか。僕も仕事柄よく聞かれたり、聴くこともありました。面接とかでも聞かれますよね。
胸を張って言える人もいますが、意外と「趣味って言えるほどやってないよな・・・」とか「趣味ってなんだろ・・・」と聞かれると考えこんでしまう人もいるのではないでしょうか。
趣味を持たないといけないわけではありませんが、趣味のメリットもたくさんあります。趣味が仕事に繋がる人もいますね。もちろん趣味がいきすぎで生活に支障が出る人もいますが…。
僕も昔は趣味と聞かれると考えこんでしまう一人でした。そこにはちゃんとしたものじゃないといけないというような考え方にとらわれていたような気がします。
辞書で趣味を調べるとすごくシンプルです。「仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしてしている事柄。(goo辞書より引用)」となっています。
つまりその人が楽しめるものであればなんでも趣味になるんです。時々人の趣味に口を出す人や趣味はこうあるべきというのを押し付ける野暮な方を見かけることがありますが、もっと肩の力を抜いて気楽に考えてみてもいいと思います。僕の趣味は「ギター」「キャンプ」「読書」「動画編集」「散歩」「映画鑑賞」「YouTube」「ヒトカラ」「平日ランチ」「温泉巡り」「自然に触れる」とかです。最近では「英語」「ブログ」も追加となりました笑。趣味はその時の年齢や好みに合わせて増えたり減ったり変化していくのも自然だと思います。

前置きが長くなってしまいましたがキャンプを趣味にすることのメリットとして、「外に出るきっかけになる」「非日常を味わうことができる」「アウトドアの知識やスキルが身につく」「一人を楽しめる(ソロキャンプ)」「家族や友人と(ファミリーキャンプやグループキャンプ)楽しみや思い出の共有(結構トラブルがあったりするのでいい思い出になります笑)」「身体的及び精神的な健康に繋がる」といったところでしょうか。キャンプ用品を見たり選んだりするのも楽しいですし、共通の趣味や興味があるけどやったことない人とか交流も深まったりするので僕はやってみて本当によかったと思います。もちろんすべてに言えることですが、危険やリスクは伴うのでしっかりと予習しておくことも必要です。まずは好きな飲みものとサンドイッチを持って河原や自然の豊かな公園でのんびり過ごすことからはじめてみるのもいいと思いますよ。

③不便さを味わう

不便さを味わというと怪訝そうな顔をされる方もいっしゃるかもしれませんね笑

少しとある方の本の内容を抜粋したいと思います。今はお亡くなりになられていますが、小此木啓吾という精神科医で1982年に発行された「こころの進化」という本の中で以下のような文章があります。

たとえば、私のように「飛行機に乗りたいな」という夢を持ちながら少年時代を送った人間は、今でも飛行機に乗るたびに「うれしいな」と思うし、毎日、テレビを見るたびに「ああ、テレビってものは、こんなに自由に操作できてうれしいな」と思うし、のどが痛いときに抗生物質を飲めばすぐよくなるのはすばらしいなと思う、つまり、そこには、「感謝の感情」というか、そういうものを持てることによって、はじめて、それは「価値」として、人間の心に経験されるわけです。
生まれたときから、すでに飛行機に自由に乗れる環境があり、テレビがあり、抗生物質があるという人間にとっては、飛行機に乗ることも、テレビを見ることも、すべて、それは当りまえのことです。確かに、飛行機に乗ること自体、テレビを見ること自体によって得られる満足というものはあるでしょうが、それ以上のものではありません。

1982.小此木啓吾.「こころの進化」

今の時代を不便な時代とおっしゃる方は少ないのではないでしょうか。昔は料理やお風呂に入るのに薪を集めて火をつけるなどいろいろな工程がありましたが、今はスイッチひとつで使いたい温度を設定することができます。蛇口を捻れば綺麗な水が出ますし、リモコン一つで快適な室温にすることもできます。空調の効いた家にいながらショッピングが出来たり、リアルタイムで遠くの人と話したり繋がれたり、芸術鑑賞や運動ができたり、満たされているのではないかと思います。それ自体が悪いこととは思いませんが、それに慣れすぎてしまうことでパソコンやスマートフォンが手元になかったり、人と繋がっていないことが不安になってしまう方もいると思います。本当は便利で恵まれているはずなのに実際はそういったものが身近すぎることでストレスになっていたり、ひとたびその快適さを失うとパニックになってしまう方もいます。

キャンプで不便さを味わことのメリットとして、「日頃の快適さを改めて感じることができる」「トラブルが生じたときの問題解決能力を養う」「不便さに慣れておくことで快適さを失ったときの免疫をつけることができる」「ネットや社会から離れてみることで自分や身近な人間関係を見つめなおしたり大切にできる」といったところでしょうか。

だからといっていきなりナイフ一本で山や離島に行くことはおすすめしません笑
いつもと違う場所にいってみるだけでも気分は違うと思います。少し汗ばみながら自然を感じてみませんか。僕は後輩とキャンプに行くときはキャンプ終わりに近くの温泉にいっていましたが、汗や土の汚れを洗い落とし、大きな湯舟でお湯に浸かる瞬間は最高に気持ちよかったです。

④1/fゆらぎ

「1/fゆらぎ」という言葉をご存じでしょうか。僕もキャンプに関する本を読んだりする中で知ることになった言葉なのですが、Wikipediaには「パワー(スペクトル密度)が周波数 f に反比例するゆらぎのこと。ただし f は0より大きい、有限な範囲をとるものとする。」と書いてあります。
全く意味が分かんないですよね笑

ミズラボでは「規則性と不規則性が心地よいバランスで混ざりあっている状態」と分かりやすく表現してくれています。

でもまだピンと来ない方も多いのではないでしょうか。Wikipejiaによると具体例としては人の心拍の間隔、ろうそくの炎の揺れ方、電車の揺れ、小川のせせらぐ音、目の動き方、木漏れ日、蛍の光り方、扇風機の設定、スカートの揺れ、髪の揺れなどとのことです。1/fゆらぎが何に良いかというと人間の生体は五感を通して外界から1/fゆらぎを感知すると、生体リズムと共鳴し、自律神経が整えられ、精神が安定し、活力が湧くと考えられているとのことです。

まさに自然界にはたくさん溢れているものですが、自然に触れる機会が少ないと感じにくいものも多いですね。

終わりに

今回はキャンプがメンタルヘルスにいい理由をテーマに記事を作成しました。メンタルヘルスにいいのはもちろんキャンプだけではありません。すでにみなさんがやっている趣味もきっといいことがたくさんあると思います。いろいろなことに挑戦してみて自分の好みに合うものがたくさん見つかるといいですね。最後まで読んで頂きありがとうございました。また次の記事でお会いできれば嬉しいです。Have a nice day!

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